2015年プログラムノート

2015

東京交響楽団&サントリーホール
「こども定期演奏会」

~オーケストラ・タイムマシーン~

サントリーホール・大ホール

オーケストラ=東京交響楽団

司会=坪井直樹(TV朝日アナウンサー)

「こども定期演奏会によせて」 飯森範親
今年4月に“バロックと古典” で始まった《オーケストラ・タイムマシーン》も、いよいよ最終回、“近代とコンテンポラリー” にたどり着きました。コンテンポラリーって、ちょっと難しいですね。ラテン語で、「同時代の」とか「現代」と言う意味です。
今回は、1882年生まれのストラヴィンスキーから、現代で大活躍の吉松隆さんや和田薫さんの曲を演奏します。バードリズミクスではマリンバ奏者の三村奈々恵さんと共演します。吉松さん作曲のこの曲は、三村さんと僕が世界初演をしました。ガイーヌでは、オーディションに合格した奏者との共演です。これも大変に楽しみです。
では、今日の演奏を、耳で聴いて、肌で感じて、目で見て、存分にお楽しみください。

「みんなの心をワクワクさせたい!」 岩村 力
「もっとロマンティック」……なんだかとってもワクワクした気分になりますね。

一口にオーケストラ曲と言っても、その表現や味わいは時代によってどんどん変わってきます。ロマン派の作曲家たちは、形式の美しさを重視した風潮から、人間の心の動きや大自然の美しさを表現する方向へと踏み出しました。後期になるとオーケストラの規模はだんだん大きくなり、それぞれの国の独特な色合いが色濃く表れてきます。
今回はそんな「心の動き」がしっかり伝わってくる曲を選びました。

国際的に大活躍している名ヴァイオリニスト、神尾真由子さんの演奏するチャイコフスキーも本当に楽しみです。
さあ、あなたのワクワク感を最高に刺激してあげましょう!

「嬉しい音、悲しい音ってどんな音?」垣内悠希
皆さんは「疾風怒濤(しっぷうどとう)」という言葉を聞いたことがありますか?
音楽の世界では昔から、それまでの常識をひっくり返して新しいことを始めよう、という運動が何度も起きましたが、「疾風怒濤」はそうした運動の合言葉の一つでした。
簡単に言うと「型破りでも良いから色んな感情を沢山表現しよう」という意味で使われていました。
今日はそんな時代の音楽を皆さんに聴いていただきますが、どの作曲家もどうやったら様々な感情を強く表現できるか一生懸命考えました。だからどれもとても個性的で、同じ時代に書かれたとは思えないくらいです。
体が跳び上がるくらい嬉しいのか、寒気がするほど怖いのか、言葉が出ないくらい悲しいのか、是非想像しながら聴いてみてください!

「オーケストラって楽しい!」 藤岡幸夫
皆さんこんにちは!東京交響楽団トサントリーホールのこの素晴らしいシリーズ、こども定期演奏会をとても楽しみにしていました。今回ハイドンの協奏曲を弾くチェリストの北村陽くんはなんとまだ小学5年生ですが、その素晴らしい音楽に皆さんきっとびっくりするでしょう!ベートーヴェンの「田園」交響曲やヴィヴァルディの「春」など、自然を感じてもらえる楽しい音楽をお届けします。オーケストラって楽しい!と皆さんに思ってもらえるようなコンサートにしたいと思っています。



プログラム(各回のくわしいプログラム内容がご覧頂けます)