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コンサートの歴史【2】
■協奏曲(コンチェルト)とは?
「コンチェルト」つまり「協奏曲」は、ソロを受け持つ人(ソリスト)とオーケストラとが、まるで対話するようにしながら、一つの響きを作っていく音楽です。こうした音楽が生まれたのは、今から400年ほど前、バロック時代のことだと言われています。
はじめ「コンチェルト」は楽器ではなく、合唱の音楽でした。イタリアのヴェネツィアには、サン・マルコ大聖堂という大きな教会があります。この教会の建物は、空から見ると十字架の形をしているのですが、十字架の「両手」にあたる部分には、むかしから聖歌隊が右と左にわかれて立ち、聖歌を歌っていました。するとどうでしょう。教会のなかにいる人には、右の歌声と、左の歌声が、おたがいに話し合いをしているように聞こえてきます。やがて人々は、このおもしろい響きを、オーケストラでもやってみようと思いつきました。
まず生まれたのは「合奏協奏曲」。オーケストラを大小二つのグループに分けて、全員で合奏する時と、小さいグループだけで合奏する時とを、順番に交代させていきます。小さいグループは音が目立ちますから、じょうずな人でないといけません。そのうち、とくにじょうずな人は、オーケストラを相手に1人で演奏するようになりました。これが「ソロ・コンチェルト(独奏協奏曲)」です。こうなると、その人の演奏に、みんなの目と耳がくぎづけ。演奏家は、ますますはなやかな音楽を演奏したくなりますよね。こうして、モーツァルトやチャイコフスキーの活躍した18〜19世紀には、たくさんの「ソロ・コンチェルト」が生まれました。
「コンチェルト」という言葉には、「競いあう」「力をあわせる」という二つの意味があります。オーケストラとソリストが、自分の音楽をはっきり主張しながら、でもおたがいの音に耳をすませ、呼吸を合わせていないと、コンチェルトを演奏することはできません。それはとてもむずかしいことですが、みんなと一緒に音楽を作るよろこびを、一番感じることができる瞬間です。
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