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2002年4月6日(土) |
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■シベリウス:交響詩『フィンランディア』 |
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ジャン・シベリウス(1865−1957)は、今から100年ほど前に活躍した、北欧の国フィンランドの作曲家。「フィンランド」という名は、「湖の国」という意味ですが、まさにその名前通り、湖と森林におおわれた美しい国です。けれどもこの国は1917年に独立するまで、長い間、となりのスウェーデンやロシアに支配されていました。シベリウスが交響詩『フィンランディア』を書いたのは、「外国の支配から自由になって、祖国をとりもどしたい」という人々の願いが最も強くなっていた時代でした。
「交響詩」とは、言葉ではなく、音楽によって語られる詩や物語のこと。作曲家は、伝説や、美しい自然の風景などを生き生きと描きます。そこで活躍するのが、さまざまな音色を持ったオーケストラの楽器たちです。
この『フィンランディア』は、もとはフィンランドの歴史を題材にした劇の伴奏音楽でした。音楽は、「戦いへの呼びかけ」を表わす部分から始まり、やがて「フィンランディア賛歌」として知られる、美しい賛美歌のようなメロディーが登場します。この曲には、作曲者シベリウスだけでなく、フィンランドの人々みんなの自由への願いと、祖国への愛があふれています。 |
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■グリーグ:劇音楽『ペール・ギュント』組曲から「朝」「オーセの死」 |
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今度は同じ北欧の国ノルウェーの作曲家、エドヴァルト・グリーグ(1843−1907)の作品です。自然を愛したグリーグは、氷河が作った「フィヨルド」と呼ばれる土地に小屋を建て、いつもそこで作曲をしていたそうです。彼は外国を旅することも大好きでした。だからでしょうか。グリーグの作品は、いつもさまざまな風景や人々の姿があざやかに描かれていて、まるでアルバムの写真や絵葉書を見ているようです。
『ペール・ギュント』の音楽にも、たくさんの情景があります。これは、見知らぬ国にあこがれて旅に出た若者の物語。主人公のペールは、村を飛び出して魔物の山に入り、魔王の娘と結婚させられそうになったり、遠い外国に行って金持ちになったり、盗賊におそわれたりと、色々な冒険を経験します。そんなペールを、母のオーセと恋人のソルヴェイグだけは、故郷でずっと待っていてくれます。
「朝」は、新しい冒険を求めてアフリカのモロッコを訪れたペールの、すがすがしい気分を描いた曲。「オーセの死」は、やさしい母が、息子の楽しい旅の話を聞きながら静かに息を引き取る場面です。 |
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■ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」第2楽章 |
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アントニーン・ドヴォルザーク(1841−1904)は、東欧の国チェコの作曲家。彼はチェコだけでなく、イギリスやアメリカでも活躍していました。「新世界」とはアメリカのこと。「旧世界」、つまりヨーロッパからの移住者によって作られた新しい国、という意味です。ドヴォルザークは、ニューヨークの音楽学校で教えるためにアメリカに渡り、そこで3年間をすごしました。
その学校に、一人の優秀な黒人の学生がいました。ドヴォルザークは、彼と話をするうちに、社会のなかで色々な差別を受けてきた黒人やアメリカ先住民の人々の生活や文化に、強く心をひかれました。「交響曲第9番」でも、ドヴォルザークが特に興味を持ったという「黒人霊歌」(黒人の間に歌いつがれている賛美歌)や、先住民の音楽があちこちにとりいれられています。
ことにこの第2楽章は、ドヴォルザークがカナダ国境近くに旅行して、有名なナイアガラの滝や、ミネハハ滝などを見ながら、先住民の伝説のことを考えていた時にうかんできた音楽だと言われています。雄大で荒々しい自然と向きあい、心の中で対話するような音楽ではありませんか。 |
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■ショパン:幻想即興曲 |
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東欧の国ポーランド出身のフリデリク・ショパン(1810−1849)は、19世紀に作曲家・ピアニストとして活躍しました。当時は「作曲家」と「演奏家」の仕事が、今ほどはっきり分かれていませんでした。ですから作曲家は、旅をしながら気ままに歌を詠んだ昔の詩人たちのように、自分の心を自由に表現することができました。どんな音楽も思いのまま。実際、その場で心にうかんだ音楽を、即興的に演奏することもありましたし、またそうでなくても、本当に即興であるかのように軽やかで自由な音楽が好まれました。それが「即興曲」と呼ばれる音楽です。
その時代に、まさに「ピアノの詩人」と呼ばれたのがショパンでした。彼はふだんとても無口で、自分のことはほとんど話さず、「貝のようだ」と言われていました。しかしひとたびピアノに向かうと、その指はまるで羽がはえたように音楽を奏でたと言われます。 |
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■ピアノ 則行みお |
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| 1989年生まれ。3才からピアノをはじめ、6才から江崎光世に師事。97年ピティナ・ピアノコンペティション全国決勝大会A1級銀賞第1席、2000年同大会C銀賞賞、デュオ部門中級優秀賞。99年スーパークラシックオーディション東ブロック金賞。2001年かながわ音楽コンクール小学校高学年の部最優秀賞・総合第1位、厚木青少年音楽コンクール厚木教育長賞、日本クラシック音楽コンクール小学校の部審査員特別賞、全日本学生音楽コンクール小学生の部東京大会第3位。98、2000、2001年神奈川フィルと共演。2002年12月カーネギーホールに出演予定。神奈川県横浜市保土ケ谷中学校の1年である。 |
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■チャイコフスキー:バレエ『白鳥の湖』から「グランド・フィナーレ」 |
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ピョートル・チャイコフスキー(1840−93)は、ロシアの作曲家です。ロシアは、昔からフランスと並んでバレエのさかんな国。チャイコフスキーの『白鳥の湖』は、『くるみ割り人形』や『眠りの森の美女』とともに、今でも最も有名なバレエ作品です。王子ジークフリートは、夜の湖で、悪魔の呪いにかかり白鳥に姿を変えられた美しいオデット姫と出会います。「姫を心から愛する者だけが呪いを解くことができる」と聞いた王子は、オデットに永遠の愛を誓います。しかし彼は、翌日の舞踏会に現われた悪魔の娘、黒鳥のオディールをオデットとまちがえ、結婚を申し込んでしまったのです。まちがいに気づいた王子を、オデットは悲しみながらもゆるしますが、もうおそい。迫り来る悪魔の追手をのがれて湖に身を投げた二人の魂は、白鳥たちに守られ、天に上っていくのでした…。
「グランド・フィナーレ」は、この物語の最後の場面。有名な「白鳥のテーマ」が力強く響きわたり、愛の力が悪魔に打ち勝ったことを表わしています。 |
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■スメタナ:交響詩『モルダウ』 |
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ベドルジヒ・スメタナ(1824−84)は、ドヴォルザークより少し前に活躍したチェコの作曲家です。当時チェコは独立した国ではなく、オーストリアに支配されていました。独立のための戦いをくりかえしながら、人々は、互いに力を合わせ、心を合わせることの大切さ、そして自分たちの言葉や文化に誇りを持つことの大切さを、ますます意識するようになっていました。
スメタナの作品のなかで最も有名なのが、チェコの自然の風景や伝説を題材にした6曲の交響詩シリーズ『わが祖国』。『モルダウ』はその2曲目です。「モルダウ」とは、チェコの真ん中を流れる大きな川の名前。チェコでは「ヴルタヴァ川」と言います。音楽は、「チェコ人の心のふるさと」と呼ばれるこの川を、音で描いています。
二つの水源から出た小さな川が出会い、一つの川となって、ボヘミアの森や草原を通り、人々が働く畑を通って流れていきます。夜には、月の光のもとで妖精が水浴びをします。夜が明けると、水面はきらきらと輝き、岸にそびえる高い岩の上には、古い城の姿も見えてきます。流れはますます速くなり、ついに大きな川となって、プラハの町をゆうゆうと流れていくのです…。 |
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